雑記

好きな映画は『お嬢さん』『青い春』『ピンポン』『天気の子』です

しずかなインターネットをはじめた

 新しいものには手を出したくなる主義なのでしずかなインターネットをはじめた。今行っているSNSTwitter・インスタ・スレッズ・はてブ・しずかなインターネットになり(といってもインスタとはてブはあまり稼働していないが)分霊箱のようになりはじめた。元々はTwitterが不安定になりはじめて移住先を探していたのだが、どこにも定住することができずにさまよっている。

 検索にもあまりひっかからないのをいいことに、チラシの裏にでも書くようなすこし後ろ暗いことを書いている。日記がてら運用していきたいが、飽きっぽい性質なので続かないかもしれない。

https://sizu.me/urushino_nagi

 

 

2023/8/30

 朝から掃除と洗濯をして、少し秋めいてきた風でカーテンが揺れるのを見た。

 コーヒーのポーションを買ってきたので、カフェオレにしつつ、意図せずバターたっぷりにしてしまったトーストと作り置きのキャロットラペ、こんにゃくの煮物、おくらのめんつゆおかか和え、たけのこのナムルと一緒に食べた。

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 母にカレー屋さんに連れて行ってもらった。道中、最近探している「古峯神社の石碑」を見つけた。お腹の減り具合が微妙だったので、カレーが2種類つくタイプのものを頼んだ。カレーは日替わりのチキンとナスのカレー、キーマカレーを頼んだ。キーマカレーがいかにも!という味でおいしかった。母は3種類のカレーがつくランチを頼んでいた。マトンカレーとエビカレーとサーグチキンカレーを選んでいた。それぞれ赤、黄、緑のカレーで、色合いがかわいらしかった。味見させてもらったが、エビカレーがココナッツベースで甘くてコクがあっておいしかった。甘いカレーが好きなのかも。(朝になってサーグカレーって何?と思い調べた。青菜を使った緑色のカレーのことらしい。)

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 ドラマ『親友は悪女』を4話くらいまで観た。知っている俳優さんが沢山出ていてなんとはなしに楽しい。高校時代の親友が悪女で、主人公とその親友がなんやかんや同居するところから話が始まるのだけど、親友同士互いに重めの感情を向けていて嬉しい。女同士のシェアハウスでしか得られない栄養素がある……と思っていたら、悪女が本性をあらわしはじめて同居が解消されてしまった。これから一体どうなってしまうんだ……。本編が割とギスギスしているが、1話が25分くらいなのでかなり観やすい。ドラマ、全部1話がこのくらいの長さになって欲しい。それだけでハードルが下がるので……。

 叔父に古峯神社の話をしたら、面白い石碑がある場所を教えてもらった。阿修羅観音のような彫りをしてあるらしい。グーグルマップで確認したら、本当にさまざまな石碑群の中に唯一絵が彫られた石碑があった。実際に訪れてみるぞ!の気持ちで、位置をお気に入りに保存する。

 

 映画『永遠に僕のもの』を観た。原題が『El Ángel』で、なんとなくそちらの方が似つかわしいように感じた。でも邦題が『天使』だけだとなんとなくわかりにくよね、とも感じる。名をつける行為って難しいのかも……。

 入りのシーンから色合いや画面の撮り方、音楽、文字などがかっこよくてすごく期待してしまったのだけど、私には合わなかった。映画『パラサイト 半地下の家族』の豪邸で飲み食いするシーンのような、胃が痛くなる感覚が常にある。映像はずっと綺麗なんだけど、物語に起伏があるというよりは起きた物事をそのまま見せられている感じ。MVの尺だったら綺麗だったんだろうな〜と思うんだけど、MVではなく映画なので集中力がもたない。『君の名前で僕を呼んで』の恋愛要素を犯罪要素に変えたらこんな感じになるのかな……と漠然と考えていた。

 終わり方もあっけなくはあったんだけど、ラモンを思いながら「マリリン・モンローみたいだ」と回想するシーンや、各所ダンスシーンは結構好みだった。終わった恋、好きなのかも。『ブエノスアイレス』も終わった恋の話だし。

7/19

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 朝ごはんにきゅうりのサンドイッチを作った。8枚切のつもりが、間違って6枚切の食パンを買ってしまったため、パンの割合の多いサンドイッチになってしまった。パンの両面にはマヨネーズを塗り、間に塩揉みしたきゅうりを挟んだ。マヨネーズだとなんだか酸味が強い気がして、バターの方が良かったのかも、と食べながら思った。半分は昼ごはんに回したが、冷蔵庫で冷やしておいたところマヨネーズがうまく馴染んで、変に酸味を感じることはなかった。すぐ食べるならバター、馴染ませるならマヨネーズがいいのかもしれない。ルピシアの「名間四季春 夏摘み」という台湾烏龍茶も淹れた。なかなか華やかな匂いのする、でも落ち着いた味のお茶だ。

 サンドイッチをつまみながら『ほろよい読書 おかわり』を読んだ。一作目『ほろよい読書』に引き続き、お酒にまつわる短編のアンソロジーだ。一作目に掲載されている柚木麻子の「エルゴと不倫鮨」が大好きすぎるので、多少ハードルが上がっているかもしれない。

 ※8/1追記 読み返していて気がついたのですが『ほろよい読書』に掲載されている柚木麻子さんの作品は「bar きりんぐみ」でした!!!すみません!!!!この作品もかなり好きで、特にピザソースと焼酎で和風ブラッディ・メアリーを作るシーンにときめきます。是非読んでください。「エルゴと不倫鮨」が掲載されているのは『注文の多い料理小説集』という料理に関するアンソロジーです。読んでとても衝撃を受けた作品です。是非!

 『ほろよい読書 おかわり』には「きのこルクテル」「オイスター・ウォーズ」「ホンサイホンベー」「きみはアガベ」「タイムスリップ」の5つの短編が掲載されている。

 青山美智子「きのこルクテル」は、下戸の主人公が取材先のバーで素敵な店員さんと出会い、お酒が飲めないことをコンプレックスに感じながらも通う話。お酒にまつわる本の一冊目がお酒を飲めない人の話でもいいんだ!と目から鱗が落ちた。おいしいお酒の描写が好きなので個人的には物足りなさがあったのだけれど、飲めなくても/飲まなくてもバーに行っていいというのは、誰かを掬い上げる描写なのかもしれない。烏龍茶のルビとして「ウーロンちゃ」と振ってあって、確かにそういう表記になるのかも……と1人で納得していた。バーの店員さんが自宅でヒラタケを育てているのだが、ヒラタケを選んだ理由が「傘のフリルがエレガントだから」という説明だったのもなんとなく良い。

 朱野帰子「オイスター・ウォーズ」は意識の高い(高い系ではなく本当に高い)男女が互いを煽りつつ牡蠣食いバトルに明け暮れる話。牡蠣の食べっぷりがとても気持ちがいい。男女がバトルしてる中横から「牡蠣を食う男女は付き合ってる暗喩なんだよ〜」みたいに茶々を入れてくるところを「うるせえジジイ!!!」と蹴散らしながら進んでいく。そのまま永遠に互いに切磋琢磨してくれ……と願ってしまう2人の関係性が良い。牡蠣の銘柄も多種多様なものが出てくるのだけど、老人と海というブランド名があるのには笑ってしまった。

 一穂ミチ「ホンサイホンベー」は、父と確執がある彩葉が父の逝去を機に、実家に住む継母ホアンのもとへと戻る話だ。ホアンは元々は大学教授であった父の教え子のベトナム人で、父とは親子ほども歳が離れている。以前は彩葉もホアンに懐いていたのだが、父との再婚を機に家に寄り付かなくなってしまう──という話。このお話は、言葉の使い方も、匂いの表現の仕方も、感情の表現の仕方も、どれをとっても好みだった。一度読んでみて欲しい。作中で好きな文章を抜き出すとしたら、「あなたは馬鹿で、世間知らずで、生意気で、うざったい……わたしのたったひとりのお姫様だった。」の部分かもしれない。帯に書いてあったらうれしいもんね。

 奥田亜希子「きみはアガベ」は、主人公が中学生の姪の人間関係を見守る話。姪の女の子の、思春期特有の潔癖さや気高さがなによりも尊いものに思える。少女革命ウテナではないのだが、いつまでもその気高さを失わないで……と願うばかりだ。主人公がタコスを作るシーンがあるのだけど、乾燥トウモロコシを電動ミルで挽くところから行っていて「そこからやるんだ!」と感動してしまった。締めくくり方が好みではなかったのが残念。

 西條奈加「タイムスリップ」は、おいしかった居酒屋さんに友人と再び出向こうとしたら門構えは同じなのに店の名前が違っていて……!?というお話。この話が一番「お酒を飲んでいる文章!」という感じがする。このお話に出てくるどのお酒やおつまみもおいしそうで、お腹が空いてきてしまう。主人公周りの人間関係の描写全然全く好きじゃないのだけれど、それを凌駕してしまう飲食物の描写の良さがある。実在しているメーカーの(特に神亀酒造)お酒が出てくるのだが、主人公が最初に飲むことになる活性にごり酒「かるくいっぱい」というものに心が惹かれた。一度飲んでみたいな。日本酒の蘊蓄をたれてくれる居酒屋に居座ってるお兄さんもいい。お酒の描写があまりに面白かったので日本酒が好きな母に見せていたところ、描写に対する共感を得られたものの「フルボディってワインとかに使う言葉で日本酒にはあまり使わないんじゃない?意味はなんとなく通じるけど……」とも言われた。確かに日本酒では聞いたことがないかも……どうなんだろう。

 

 本を読み終えて、気分が良かったので祖母宅に向かった。祖母の家は風通しが良くて、私の家にいるよりかなり涼しかった。うっすらテレビを眺めながらのんびり時間を過ごした。

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 庭ではあじさいとひまわりが花盛りを迎えていた。ひまわりはヒョロヒョロと背が高く、色もレモン色みたいな白に近い色で、見たことのない種類だった。祖母が祖父に頼んで種を蒔いてもらったらしい。

 

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 祖父がきゅうりの収穫をしている傍ら、畑も眺めてまわった。メロンの花って、こんなに丸っこくてレトロで可愛らしいんだ、と謎の感心をしていた。


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 とうもろこしの葉にとまるトンボ。やたらかっこいい構図になってうれしい。あまりしっかりは観察できなかったが、翅の先が茶色いのでノシメトンボの仲間だろうか。


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 トウモロコシの花と根。花はいかにもイネ科!という姿をしている。去年見たササの花にそっくり。根の写真は「こんなに気根みたいなものがもりもり出るんだ!?」と驚いたので撮ったもの。毎年とうもろこしがなっているところは見ていたが、花や根まではまじまじと見たことがなかった。新しい発見があるとうれしい。

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↑去年咲いていた笹の花(参考までに)

7/11

 朝早くに起きた。夏の爽やかな朝だった。あまりに爽やかだったので、朝から蓮を見に行くことにした。掃除や洗濯を済ませ、蓮が有名なお寺へと向かう。

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 お寺へと向かったところ、先客がいた。地元の新聞社らしい。新聞に載っちゃうのかも!と思い蓮を見ている写真を撮られるが、翌日新聞には別の写真が掲載されていた。よくわからない期待をしてしまった……と気恥ずかしくなった。

 古代蓮(遺跡から発掘された種子を発芽させたものらしい)や中尊寺蓮など、5種類の蓮が咲いているらしい。どれがどの種類なのかはわからなかった。八重の蓮、初めて見たかもしれない。絞りが入っているのも珍しい気がする。古代蓮で調べるといかにも作り物のような桃色の蓮が出てくるので、一枚目の写真のものが古代蓮なのかもしれない。桃色の蓮、自分で言っておきながら植物の形容に植物が使われていて変な日本語だ。

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↑池で見かけた花。茎が四角いし、花の形からもシソ科っぽい。種類まではわかっていないので、判明したら追記したい。

 

 お腹が空いたのでコメダ珈琲店に来た。マップを開いてその通りに進んだら、お店の裏側(高さが異なり塀があり、袋小路)に案内され、お店に着いたのが丁度11時だった。モーニングに間に合わなかったのは残念だが、食べたことないメニューを食べてみようと思い、ピザトーストを頼む。

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 柔らかいたまごペーストがしこたま挟まれたぶ厚いサンドイッチの上部がピザトーストになった代物が届いた。ちゃんとメニューを見ていなかったので、中にたまごペーストが挟まっていることを知らなかった。でかすぎる。私の手のひらよりでかい。衝撃を受けつつ、食べ進める。たまごペーストがパンから脱出しようとするし、ピザトースト部分の具材も脱出しようとする。急いで口に掻き入れることになった。フードファイトをした記憶が強すぎて、味の印象が薄い。ピザトースト部分にスライスした玉ねぎがたっぷり載っていたのがうれしかったかも。

 最近プレイして良かったゲームに「ファミレスを享受せよ」というものがある。その影響でファミレスに行きたいなと思い、お昼を早めに軽く済ませ、その後ファミレスに寄ってパフェでも食べようかな、と考えていた。うっかりコメダ珈琲店に寄ってしまったため、お腹の隙間が全くなくなってしまった。そういう日もある。

 

 ふと、水族館に行きたいなと思ったので向かう。

 到着したところ、バスが2台駐車場に停まっている。なんのバスだろう?と思って見ていると、中から2クラス分くらいの小学生が降りてきた。学校行事と鉢合わせしてしまったらしい。このまま水族館に向かうか、やむを得ず近くのハーブ園に行くか迷った挙句、少し後から水族館に向かいゆっくり回ることにした。f:id:kinrenkanatuki:20230714160509j:image
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↑水族館前の花たち。ミヤコグサアジサイ(ダンスパーティーかな?)、立葵ヤブカンゾウ。図鑑によると、ノカンゾウは小さめで花も一重なのだが、ヤブカンゾウは大きめで花が八重らしい。先日他の植物園で見たノカンゾウ(下図)は確かに一重だったので、なんとなく腑に落ちた。

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↑先日他の植物園で見たノカンゾウ

 

 

(以下虫の写真あり)

 


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タガメ(幼虫)、カヤネズミ、イワナ・ヤマメの水槽、金魚、小学生を避けるためにスケッチしていた魚たちの絵、後日調べながらノートまとめている様子。

 タガメ、明らかにもっと丸みを帯びているよな……?と思い調べたところ、トゲトゲしていてまだらなのは幼虫らしい。絵を描いていたからか、水族館に行ったのに全く魚の写真がない。結露がものすごくて水槽が見えない箇所が多かったのもあるのかも。オキナワマツモムシの水槽で、水のないところに餌であろう白っぽいバッタが避難していた。ヤリタナゴの水槽がお気に入り。赤くてきれいだから……。

 魚をスケッチすることによって、結構魚によって造形が違うことがわかって面白い。シナイモツゴは背骨が曲がっているのが心配になるし、キタメダカは尾鰭が丸く、腹鰭が見当たらない。(メモにむなびれがない?とあるが実際はある)

 水族館の外もかなり植物が多いので、見て回った。
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バイカモ、夏椿、トウバナ、ホタルブクロと思しき植物たち。4枚目の植物は調べてもまだ種類がわからない。最初はアメリカフウロに似てるかな?とも思ったのだけれど、画像を調べたら全然似ていなかった。

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↑桂の木。葉の形が独特で、あまり身近にない植物なので帰宅後種類を調べた。図鑑によると、枯葉がカラメルのような香ばしい匂いがするとのこと。次は嗅いでみたい。


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↑ミヤマアカネと蝉の抜け殻。ミヤマアカネは翅の色の入り方がきれい。蝉の抜け殻はこの日5つほど見つけたのだけど、全て同じくらいの大きさで泥がついていた。ニイニイゼミの抜け殻かもしれない。


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↑何かわからないものがあったので写真を撮っておいた。ヒモワタカイガラムシというカイガラムシらしい。白い部分が蝋で、中に卵が入っているとのこと。


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↑セリの花らしきもの。シャクかな?とも思ったのだけれどセリの方が近い気もする。葉の写真を撮ってこなかったことが悔やまれる。


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↑つやつやの実とノシメトンボと花菖蒲らしき花。

 つやつやの実はそれこそ花菖蒲の実だろうか。ミヤマアカネは翅の先までは黒くないが、このトンボは翅の先までは黒かったのが気になった。3枚目の写真は、かなり水辺に生えているので花菖蒲なのかな?と思ってはいるが、そこまで自信はない。いまだにあやめと菖蒲と杜若の見分けがつかない。すみれもそう。

 

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ワスレナグサとイヌエンジュ。

 実は5年くらい前までノハラムラサキのことをワスレナグサだと思い込んでおり、実物を見たのは初めてだった。結構、花の1つ1つが大きい。イヌエンジュは「この花の塊は何!?」と見た瞬間衝撃を受けてしまった。虫の卵っぽい。


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↑オオイトトンボ、ヤゴ、シデムシの幼虫。

 あまりにきれいなイトトンボが水辺にいるので写真を撮ってしまった。トルコ石みたいな色!サイズ感としては、ハグロトンボより二回りくらい小さくて、なんとなく近づいてはいけない気がした。小さいものは守らないといけないから……。

 ヤゴは裏側からの写真なので、生体なのか脱皮後なのか判別がつかなかった。5㎝くらいあったと思う。このシルエットは、どうやらヤンマ系のヤゴの形らしい。

 3枚目の写真は、見たことのない虫が動いていたので撮ったものになる。成長するといかにもな甲虫になるので、この見た目に反して、前の方に3対脚がついている。体の後ろ半分は引き摺っているらしい。触れと言われると一瞬慄いてしまうけど、黒くてマットな質感ながら光沢があって、なかなかかっこいい虫な気がする。


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シモツケ。雄蕊?雌蕊?が細長く出ている。

 

 湖にも寄った。天気がすごく良いとは言えないが、大量に水が溜まっている様子はそれだけで面白く、うれしかった。鞄にハンカチ代わりに手ぬぐいを入れていたことを思い出し、靴を脱いで足だけ水に浸かることにした。なかなか冷たくて楽しい!

 ひとしきり遊び、乾いている土地に座り、脚を水で流しながら拭いていると、目の前の湖水の中で雑魚が泳いでいた。こんなに近くまで泳ぎにくるんだ!と衝撃を受けてしまった。脚を拭くために座らないときっと気がつけなかった。水に浸かったことでここまで発見できるなんて、と得した気持ちになる。

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 帰宅前に道の駅にも寄った。ジェラート屋さんが併設されていると聞いていたので、いかにも特産っぽいルバーブジェラートを頼んだ。ピンク色であんずっぽい甘酸っぱさがあって、この日の気温にちょうどよい食べ物だった。

 家にあるベニバナ(スーパーの地産地消コーナーでかわいくて買ってしまった。独特のベタついた匂いがある)が枯れてきたので、生花も買うことにした。八重でスプレー咲きの菊がかわいかったので、それの入ったものにした。普段の自分ならカラーが入った花束は選ばないだろうな、と思った。少し冒険をした心持ちだ。

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鴨の血、秋の空、本の記録、Perfume

 随分と日記を更新する間隔が空いていた。覚書も兼ねて、前回更新以後の10月の出来事などを書いていこうと思う。

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 業務スーパーで鴨の血が売っていた。食べ方を調べたところ、火鍋の具材やスープに使われるらしい。私が少し興味を示していたところ、母が買い物カゴに入れていた。

 数日後、四角く切られて(豆腐のような容器に入っているので元々四角いのだが)キムチ鍋に入れられていた。つるりとしていて赤茶色で、思ったより生臭さはない。食感は、途中まで歯が沈み込むけど、切れる寸前でくきりと軋む感じがあったのちに噛み切れる。獣臭さのあるナタデココといった感じ。表面がつるつるしている故に味は全く染み込んでいない。母と弟は苦手そうにしていた。

 翌日、お弁当用にジップロックスクリューロックに鍋を入れたものを渡されたが、その時のあまりの鴨の血が入っていた。今度は味が少し染みていておいしかった。

 

 ある朝、畑からもうもうと湯気が出ていた。この光景を見るとなんとなく秋だな、という気持ちになる。調べたところ、目線より下に出る霧のことを地霧というらしい。

 

 新井素子グリーン・レクイエム 新装版』を読んだ。「グリーン・レクイエム」「週に一度のお食事を」「宇宙魚顛末記」と、あとがき、新装版あとがき、解説(秋山協一郎)が収録されている。中学生のとき、母に勧められて読んでみたくなり、学校の図書館に入れてもらった思い出の本だ。そのときは『グリーン・レクイエム/緑幻想』という、続編も一緒に収録されたものだった。

 今回は「緑幻想」は入っていなかったのだが、「グリーン・レクイエム」を読んだところ無性に読み直したくなってしまった。「グリーン・レクイエム」を読んだのも10年ぶりくらいだったので、「こんな終わり方だったっけ!?」と驚愕してしまった。新井素子の、日常の描き方なのに要素が人外的な、SF要素の含め方が好きだ。砕けた(砕けすぎた?)口調なところも、SF要素を入れても重くなりすぎない。初めて読んだ短編「週に一度のお食事を」は吸血鬼SFなのだけれど、着地の仕方が意外だったし、「宇宙魚顛末記」では瓶から出てきた願いを三つ叶えてくれる悪魔「キティ」のことが愛しくなってしまった。

 新装版あとがきによると、新井素子は「グリーン・レクイエム」のあとがきを6回も書いているらしい。そんなに同じ作品のあとがきを書くことあるんだ!むしろ書いてもいいんだ!という気持ちになった。

 解説では、秋山協一郎という人が新井素子の小説を読んだのち、文体が寄ってしまうし真似しようとしてもできない、ということが体言してあった。異様に面白かった。

 


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↑10月下旬に読んだ本。

 

 10月末はあとがきや解説が面白い本に恵まれた。小松貴『昆虫学者はやめられない』も読んだのだが、この本は内容ももちろん面白いのだが、ヤマザキマリの解説がものすごい破壊力だった。家の中で昆虫を放し飼いにしていて怒られたエピソードが特に好きだ。

 ちなみに、作品内で著者がいきなりアニメが好きなことを公言し始めるし、サブタイトルが様々な作品をもじったものになる(虫の本とは?)。

 

 秋になったので唐突にPerfumeの楽曲が聴きたくなった。「レーザービーム」を流していたところ、歌詞に「心をしゅわりとつきさすの 虹色のラブビーム」とあり、「ラブビームって虹色なんだ……赤とかピンクとかじゃないんだ……」と衝撃を受けた。ビカビカしていていいかもしれない、虹色のレーザービーム。歌詞を書いていて思ったけれど、「しゅわりとつきさすの」が全部ひらがななのが良い。ひらがなと漢字とカタカナの割合がかわいい気がする。

10/16

 少し遠出をして、ダリで有名な美術館に行った。かなり瀟酒な佇まいをしている。

 展示はダリと西洋絵画を中心に集められていた。ダリに関してはブロンズ彫刻なども多く展示されていて、その中でも頭と手が薔薇の花束のようになっている少女の像「不思議の国のアリス」と、名前の通り白貂の取っ手がついた引き出しのある「引出しのあるミロのヴィーナス」が印象に残っている。いや、印象という点では「キリンのヴィーナス」が1番かもしれない。どうやっても内部に収納できない長さの引き出しが出ている、首が異様に長いミロのヴィーナスの像だ。インパクトがすごい。

 絵画の方もダリが中心ではあったが、ルノワールピカソゴッホの絵なども展示されていた。特にルノワールの絵は柔らかいタッチで繊細で、かなり好みの印象だった。また、モーリス・ユトリロという作者の、ノスタルジックな色合いの風景画がとても良かった。名前を覚えるくらいには。

 帰りに、展示されていて良かった絵のポストカードを 買った。PJクルックの「きつね」とアルフレッド・シスレーの「積み藁」、モーリス・ユトリロの「モンマルトルのソル通り」。PJクルックの作品は額縁まで絵が描かれていて不思議だった。シックな色合いときつねの表情がなんともいえず良かった。「積み藁」は確実に現物を見れて良かった作品だと思う。写真だとあまり見えないが、実物だと藁の影の縁のところに紫が入っている。それにより透明感が生まれていて、綺麗で華やかな絵だった。どれもあとから見返して満足することだろう。ダリのことはよくわからないけど、足を運んでみて良かったと思う。

 

 1日でジェラートを2回食べた。1回目はどんぐりとワカサギの甘露煮味、2回目はほうれん草とお米味にした。どんぐりはかなり甘いナッツ系で、どんぐりを割った時の匂いがした。ワカサギの甘露煮は、ミルクジェラートに甘露煮が練り込まれてその上にワカサギの甘露煮が刺されたものだった。あまじょっぱい味で案外嫌ではないが、口の中が魚の風味になる。ほうれん草は抹茶っぽい風味。お米はミルク系だけどさっぱりしてコクがあり、お米の粒々が入っているので食べていて楽しい。花豆味などもあったので、次回も不思議な味があればチャレンジしてみたい。

 

ワカサギの甘露煮が刺さったジェラート

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少し紅葉してきた山。空が広くて良かった。

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 道の駅に寄ったところ、見慣れない食べ物が多く存在した。ビーツやさるなしの実や大きいなめこ、名前すら書いてない謎の赤い実などだ。一袋が大きいので手は出せなかったが、生活が落ち着いてタイミングが合えば挑戦してみたい。

 

 用事があってニトリに立ち寄ったのだが、店の前におけらが落ちていた。捕まえて手がモグラみたいになっているのを眺めた。満足したので逃がそうと思ったが、周りに土らしきところがなく、結局入り口にそのまま置くことになってしまった。一体どこから来たのだろうか……。無事だと良いが。

 

 AmazonのFire TV Stickを使って動画を見ていることが多いのだが、操作していないとスクリーンセーバーが表示される。切り替わる風景画像の下に、「アレクサ、〇〇してと言ってみて」と書かれたものだ。スクリーンセーバーを眺めていると、「アレクサ、上上下下左右左右BAと言ってみて」と表示されている!アレクサにもコナミコマンドが実装されているらしい。実行してみたが、アレクサがスーパーアレクサになった。違いはわからない。ともかく面白かった。

10/15

 『発酵文化人類学』という本をタイトルと表紙だけで手に取っていたのだが、文章が致命的に合わなかった。

 正確な記述ではないが、「発酵は、その過程を読み解くこと=生命工学と言い表せるが、誰がどんな味を好きか=社会学とも言える」という内容の文章があった。発酵プロセスが生命工学なのはその通りだと思うのだけれど、社会学と結びつけるのに個人の嗜好を持ち出すのは不適切な気がする。どのような味がその土地で好まれて発展してきたのか、という風土的な社会学との結びつきの説明をしてほしかった。非常に残念だ。他にも文章がくだけすぎていて口調がコロコロ変わるし、よくわからないおふざけが入るのも読んでいて面白くなかった。

 もちろん、こういう文章が好きな人もいるだろうしそれは否定しないのだが、手に取る前に中身を少し見てみるべきだったと反省している。実際に中身には「この本には文化人類学を体系的に学ぶことには向かない」と書いてあったわけだし。

 それはそれとして、本が面白くないと非常にむしゃくしゃする。悔しい。夜ご飯の代わりにポテトチップスをやけ食いした。